近藤編、好きすぎて妄想SSの方に思考がいっちゃって。肝心の語りは未完ですが。
さわりとラスト考察だけは出来てるのでー(キセルか!)
近藤の男前を検証してみる(近藤編1)2008.06.27
あー、久々です。
検証より二次創作の方にいっちゃって戻ってきませんでしたが、お里で曽根っちスレやマッキー祭りもあることだし。(はっ。佐藤スレは・・・・?)
まあ、絵を描く気力は相変わらず低空ですが、今日はもう書類やりたくないし。
えーえー逃げてます、気分転換です。
ではいきますか。
久々近藤語り。
近藤の男前を検証してみる(近藤編)
近藤編第一話タイトルが「キャプテンはつらいよ」
男はつらいよのもじりだとすると、フーテンなんですか・・・・近藤。
のんびりマイペースで自己中で、でも、それが許される子。
穏やかな疎外のようでいて、いつのまにか中心にいる、この子の魅力ってば、いったい・・・・
まだ、投げることに夢中なだけで、好きなように動いているだけで、キャプテンらしい所ちっともないのに。近藤編ではこの話が一番好きかな。
キャプテン登場シーン、4人ともみんな違うんだよねえ。赤面症谷口、ふんぞり返り丸井、無愛想イガラシ、そして近藤は、堂々と遅刻・・・(すでにみんな勝手に練習してますし。)
いきなり牧野に怒られてますが。しょっぱなから敬語を使ってもらえないキャプテンってのは、墨二野球部初ではないでしょうか。
青木、近藤の覚えたてカーブの犠牲者になってますが、彼がこれだけ目立てる機会もそうないので、まあ、がんばれ。
牧野式特訓に、冷静に突っ込み入れております、近藤。しかし、手は出さないで口を出すのは一番反感を買いますよ、牧野激怒。曽根、牧野を両手で押さえつつ近藤を口で押さえております。
近藤、ノック下手になった・・・?あんた、全国大会のときはちゃんとやってたじゃないか!
そういえば、腹も少し出てきた気がする・・・・ああああああ。
しかし、水を得たガマ、ピッチングはますます腕を上げてます。
近藤、カーブを投げたくて牧野を挑発しております。人を操縦することを覚えた?それとも天性?
(どっちかというと後者の気がするよ・・・。)傍で見てるのが楽しくてしょうがないように見えるよ、曽根。
「キャプテンとしては落第でも、一投手としては絶品だぜ!」←この話の主題。(このコマの3人の表情!とくに佐藤◎。)
素直に賞賛する佐藤、ツッコミ付き絶賛の曽根、口では絶対認めない牧野。ああ、こういう3人な訳ね。
マウンドを一人で黙々と作る近藤。土埃だらけで、ペッタンペッタン。
すっかり夕暮れで、後ろを皆がランニングしていく。
(このページ、好きなんだ。何でだろう、すごく近藤が男前に見える。何でだろう。こいつは、ただ自分の好きなことをしているだけなのに。何なんだろう、この、世界に愛されてる男は。)
きっと、ランニングが終わったら、みんながシャワーしている間も、また黙々とマウンド作りに励むんだろうなあ。
「お前の兄貴、どうしてまた近藤さんなんかキャプテンにしたんだろう」
「ほかにだれがいる、だってさ」
もう一つの主題。
2年生たちそれぞれ、それぞれに納得してますが・・・・。
イガラシのこの台詞、いろいろ考えてしまいます。
イガラシが一番育ててきたのは近藤。一番手がかかったのも近藤。
幾多の試練に、揺らがなかった近藤。
雪うさぎの妄想では、イガラシが近藤をキャプテンにしたのは、親心かな・・・・
与えられた立場で近藤自身が、もっと広く周りを見れるように。
キャプテンという名前の、孫悟空の輪っかみたいなもん?
そして、もう一つは、周りが近藤を放って置かないように。
下手をすると近藤がその気侭さで孤立する可能性があるけれど、キャプテンという立場であれば、
関わらざるを得ないし。
実際、この話での3年生の関わり方は、そうだと思う。
どたどたと周回遅れでトップを走る近藤。こういうチームなんだって、象徴のようだわ。離れて行ってまた交わる。無視できない背中。
次はいつになるかなあ・・・・また、ばたばたしてます。
近藤の男前を検証してみる(近藤編2) 2008.07.09
だからー。やっぱり長くなりそうだよー。
あーあー。
近藤の男前を検証してみる(近藤編2)
さてさて近藤編2話目。ちば先生のタッチとちょっと違うのかな、ですが、いよいよ近藤始動っすよ(本性を現したなとも言う・・・。)
いよいよ牧野のこまっけえぶりが出てくるしょっぱな、一年生の言葉遣いに服装チェック、心配症で色々先回り思考・・・やんわり「新入生の前でそんなそぶり見せるなよ」と釘さす曽根、大人?
新入生への一発かまし(これって、去年は丸井さんがやったんだよねえ)、とにかく頼りない近藤(と牧野は思ってる)のためにやれることは勝手にやっておこう、なんて、フォロー体制はばっちりですな。
遅刻で近藤、参上。うっれっしっっっっそうーーーーー!
後輩、好きだもんねえ。待ってたんだよねえ。
ナインの間では低評価な近藤ですが(本人も自覚している)、それでも、部室でみんなに服着せてもらって、帽子かぶせてもらって、・・・牧野に心構えを注意されて・・・・あれだ、お殿様と目付役みたいな・・。
ちゃんと、近藤をちゃんとキャプテンにしてやろうって、みんな思ってるんだよね。だから更衣室のシーン、好きなんですわ。
やはり男前な台詞はこれっすね。
「い、いや、そんな乱暴な人選、ワイは絶対反対や」
頼りなかろうが何だろうが、自分の信念は曲げない、ゆずらない。最初の近藤の反乱が、始まる。
「一日で終わらなけりゃ、もう一日・・・いや、一週間かかろうと、後ろにいるのは墨谷の未来を担う人間やで」
考えてみれば、近藤以外の人間は、ふるい落とされた所から始まってるんだよね。
そういう意味では、牧野も曽根も佐藤も、勝ち抜いてレギュラーとるのが当たり前の、エリートでもあるわけで、自分たちが通った道を当たり前として考えてるんだよね。
近藤は、本来は落ちこぼれ組だった訳で(自力で運命を勝ち取った子でもあるけれど)、近藤は近藤でまた自分が通った道を(イガラシが目をかけてくれた、チャンスをくれた)新入生にも与えたいと思っているのかなあ・・・・。
面白いな、と思うのは、近藤の言葉の力。
口べたな谷口はまず自分が行動する、だった。
丸井は、自分を鼓舞するために言葉を使う。
イガラシは、やはり説得よりも行動。(近藤にだけは言葉を比較的つかってたような気はするけど)
近藤は、言うんだよね。命令じゃなくて、自分はこう思うんだ、こうしたいんだって。相手の(特に牧野ですが)気持ちを感じ取って、それに対して返す。反論できない力があるのが、すごいなと思う。
理詰めのようでいて、実は信念だから。
そういう近藤の意志の力がこの後のポジション適性テスト話でつぎつぎ出てくるんよ。
うふふ。惚れ直すよ、近藤。
あかん、時間切れや。
今日はここまで。
近藤野球が墨谷野球になる日 2008.08.23
富戸中関連の拍手の方で酔八拳さんから素敵なキーワードを頂いていたので、
ぼーっと考えていたのでした。
「近藤野球」
こんな素敵な言葉、表で語らないともったいない!
度々、述べてきたつもりなんだけど、近藤の野球は一見、墨谷二中の中でも異質に見えるけれど、大きな道筋としてはイガラシの野球から外れちゃいないと思ってるんですけどね。正確には、(イガラシが近藤を育ててきた道筋)の上にある。近藤が自分で経験し感じてきたことが、ちゃんと自分で消化して、血肉になって、そうしてキャプテンとして近藤野球をやっている。
新入生の適性テスト、選抜への全員特訓、首を傾げながらもいつのまにか一緒になって走り出している墨二ナイン。
近藤野球をいっちょやってみっか!みたいな感じで。
だけど、近藤個人はあいかわらず、お調子者だし、ポカもやるし、ぐさりと言いたい放題だし(少しは気を使うようにはなったけど)、自分の意志は曲げないし、親分肌だし、気分屋だし、・・・けなしてんのか褒めてんのか分からなくなってきたorz.
えーと。
富戸中戦は、親分・近藤の感情が爆発しちゃってるんですけどね。佐藤と牧野にケガさせられて、強引なブロックに頭に来て、でーん!巨体ジャンピングアタックスライディング!退場!
近藤の野球が近藤個人のものなら、ここで話は終わっていただろうな、と思う。
個人の感情がコントロール出来なくなっているときに、
曽根や牧野の動きは、実は「近藤野球」の本質をちゃんと捉えてたんだなあ。
酔八拳さんから頂いたのは、「近藤野球」を曽根は一番理解していたからマスクをかぶったんだという嬉しいコメントだったんですが。
ああそうか、この試合で、「近藤野球」は「墨谷野球」になったんだ、と思いましたよ。
曽根は、後輩の経験値を上げるために、絶望的な試合でものんびりと一年生に指示を出していく。
牧野は、指示を出しつつ、「頭を冷やせ」と近藤を何度も振り返る。(オメーがキャプテンだろ)(オメーの野球でもあるんだろうが!)そんなふうな視線にみえますよベンチの牧野。
試合終了後の茂太パパが、まだ感情をコントロールできない近藤に、気配りのサポートしてるのがいいなと思う。
ミーティングで、佐藤が真っ先にノートを持ってくるのがね、すごいツボなんだ。
丸井の「するとオメエらは・・・」に頷き合う3年生、ナインに流れる穏やかで意志のある空気。
近藤の野球は、このとき確かに、墨二ナインみんなの野球になったんだ。
きっかけは近藤だけれど。
手を離れて、大きな流れで。
みんなが走り出す。
(きっと、張本人は、周回遅れで先頭をどたどたと走っていくんだろうね。)
Comment
酔八拳
こんにちは、酔八拳です。
「近藤野球」から「墨谷野球」へ、ですか。なるほどなぁ。
わたしは富戸の野球とは明らかに哲学が違うもの、という程度の意味で「近藤野球」と言ってみたのですが、さすがにいつも近藤の事を考えている(…というのは言い過ぎですか)雪うさぎさんは、それをパズルのピースとして、どんどん大きな絵を描いているなぁ、と思いました。
さて、「近藤野球」が近藤の中で形成されていった過程は、雪うさぎさんの仰る通りだろうと思います。
これをもっと離れた視点で鳥瞰してみると、「近藤野球」はむしろ「谷口野球への回帰」という面もあるような気がします。
以前、青葉関連のレスで、谷口は青葉時代の苦い経験から、補欠や1年生の中に「脱落組」を作らないように努めて来たのではないか、と書いた事があります。
目の前の試合に勝つ事も勿論おろそかにはしないけれども、同時にノックなどの距離を調整しながら1年生にもちゃんと力を付けさせている。彼らの練習の時間もちゃんと確保してやっているのです。
谷口の野球には「区別」はあっても「差別」は無く、「脱落」や「選別」は更に縁遠い言葉だと思います。
近藤は谷口よりも更に育成に重きを置いていますが、基本的な哲学としては、谷口に最も近いキャプテンだったのかな、と最近思うようになりました。
「足りない部分はぼくが(ワイが)何とかする」という姿勢もそうですし、
青葉や富戸の「勝利至上主義」へのアンチテーゼとして在る、という図式も似ています。
「ライバルを全て倒しての日本一」という大目標を掲げた丸井と、それを受け継いだイガラシには、ある種の非情さがどうしても必要でした。
丸井は部員達をふるいにかける事で精鋭を選抜し、
イガラシはレギュラー以外を敢えて突き放す事で彼らの奮起と自主練習とに期待しました。
「この大会で結果を出さなければ」という場合、彼らの方法の方が効率が良いのは明らかです。
しかし、イガラシ世代でその目標が達成されたという事は、「この大会で」という一種の呪縛を解いた、という事でもあります。
その結果、近藤は「これからの墨二の野球の方向性」に関して、かなりのフリーハンドを得た、と言えるのではないでしょうか?
そうした時にもう一度、極端な「勝利至上主義」に異を唱える。
これは「キャプテン」という作品のの大きなテーマだったんだろうな、と思います。
またいずれお邪魔したいと思います。
ではまた。
2008/08/25 Mon 02:32
雪うさぎ
>酔八拳さん
久々にスイッチの入るネタ振り、ありがとうございました。
いや、「近藤野球」なのに当の本人は怒りのあまり富戸にいいようにされてるよなあと、
じゃあ曽根が見ているのは何かしらと考えてたら、まあ、上の文章になっちゃたわけですが。
「谷口野球」への回帰、ああ、分かります。
以前どこかで「近藤編でまた「半ちゃん」の原っぱへ帰ってくる」という印象を書いた覚えがあるのですが、
谷口君の最初の一球にもまた帰ってくるのかも知れません。
野球が好きだということ、楽しむということ、認められる喜び、一生懸命やるということ。
勝利の喜び、に比重をかけていけば、谷口君のもう一つの側面(非情にも見える部分)になり、
そちらを色濃く受け継いでいったのが、丸井/イガラシでしょうか。
谷口さんに強烈な憧れあればこそ、丸井にとって打倒青葉は悲願だったでしょうし。
イガラシの優勝のあと、谷口さんの呪縛からとけて、谷口野球にもどるのか・・と考えると、なんだか不思議なかんじもしますが、勝利をくぐり抜けてきた近藤は、誰も「脱落」させず、当然のように「勝利の喜び」を追いかけていくんですよね。谷口君も欲張りですが、近藤も相当の欲張りだと思います。
プレイボールの始まりがあの野球部だった、というのが、あらためて谷口君にとってどれだけ大事なことだったのかな、とちょっと考えちゃいましたよ。草(原っぱに一番近い)野球部で、そのまんまで田所さんや中山世代や横井や戸室がいるということ、そこで、その仲間にかこまれて、「野球の楽しさ」と「勝つ喜び」を分かち合うということ。
・・・・あれ?実写版美咲先生みたいなまとめになっちゃいましたよ。おかしいなあ、近藤スレなのに。
(おっと、酔八拳さんの青葉関連コメント記事は
http://pen22kusa.blog68.fc2.com/blog-entry-380.html#comment395です。)